創業メンバー

院長・副院長の言葉
院長:伊藤順一郎(医師)
当サイトをご覧いただき、ありがとうございます。伊藤順一郎です。 しっぽふぁーれは、心の病気を抱えている方に対して、医師を中心としたチームでお伺いし診療する「訪問型の診療所」です。 私が精神科医となった40年前。人権を尊重しているとは感じられないことが多い、患者さんにとってきわめて不自由な世界。 医師たちが患者さんのことを思って行っているとはいえ、 患者さんのいない所で、ご本人の意思と関係なく入院が決まっていたり、ご本人の望まない治療が普通に行われていました。 現在でも、20年、30年と長期に渡って入院している方は少なくありません。 そんな中、私が出会ったのがイタリアの精神医療改革です。 イタリアでは、病院を解体し、地域一体となったケアに力を入れ、1998年に精神病院はなくなりました。 日本でも、入院治療を前提にした地域づくりはしたくない。イタリアの改革を自分たちもやりたいと思って取り組んできました。そうして”市川でもやればできる!”と、設立した訪問診療所がしっぽふぁーれです。 例えば、精神障害のある方が街で大きな声を出してしまうとき、その背景にはご本人にしか分からない幻聴があったり、恐怖を感じていたりすることがあります。 しかし、周囲の人々はそんな痛み苦しみを知らないがゆえに恐れてしまうこともあるでしょう。 ご本人の希望や目標を実現する場所は、ごく身の回りの地域社会の中です。暮らしの中で自分の力を出して、自分の暮らしを支えることができるようになっていく。地域の人や支援者ともお互いに協力して暮らしていく。 なるべく強制入院に頼らず、精神疾患という病いを持っていても、当たり前に地域で暮らせるようにご本人や家族を支援し、市川市の地域づくりにも取り組んでいます。 ↓ご興味あれば見てみてください。 ※映画邦題「人生、ここにあり!」(Si Puo Fare!) ※映画「むかしMattoの町があった」
副院長:藤井和世(医師)
「ちゃんと向き合ってくれてるね」 これは、ある利用者さんから言われた忘れられない言葉です。 訪問でお伺いするお話しの中には、それまで一人では抱えきれなかった、どう向き合えばよいか分からないような体験が含まれています。少しずつお話を聴かせていただくことで、複雑さはあるものの、一人ではなく、共にそのことに向き合うことが出来るようになると嬉しいです。この言葉は、一緒に「ちゃんと向き合う」ことが届いていると感じて心がほっこりします。 利用者さんは様々な困りごとを抱えておられます。それは、社会がいきづまっている問題を映し出しているようなところがあると思います。そんな利用者さんのお話を聞かせていただくことで、教えてもらうことがたくさんあります。利用者さんと一緒に変わることができる、それが私がしっぽふぁーれとともにあることの喜びです。 困っているその人に専門家である前に”人として”関わり、病気だけでなく、その人の強みに目を向けて、伸ばしていく。そして、周りの人にも協力してもらい、人と人の間にある関係性の”ほつれ”を一緒に解きながら、私たちはその人が人とつながる”窓”となる。こうして社会の中でみんなが安心して暮らしていけるようになってほしい。 私は千葉県内でものどかな旭市からここ市川市に来ました。旭市は市川市に比べてのどかなせいか、色んな人と顔の見える関係になることができたと思います。市川市でも医療や福祉だけでなく、地域のみなさんともお互いを知り、多様な人がそれぞれの持っているものを持ち寄って、誰もがこころ豊かに暮らせるようになることを願っています。 どうぞ、困っている人も、そうでない人も私たちに話しかけてください。
スタッフのおしゃべり

「一緒にできて安心した」「やって良かった」と言われたり、「こうやりたい」と利用者さんから提案してもらえるようになってくると嬉しいよね。

ご利用者さんはいつも本音をぶつけてくれる。だから温かい言葉をもらえると
気持ちもあたたかくなるんだよね。
「話して気持ちが楽になる」って言ってもらえたとき、ほっとする。

ここじゃないと利用者さんと一緒にできなかっただろうなということを
できて嬉しい。
心の病気を抱えている方は、うそのないその人。 駆け引きがないから気持ちがあたたかくなるんだよね。
プロのチームとして活動しているから、 スタッフみんなのモチベーションも高いよね。